メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

A.スカルラッティで挑戦→まいった😵

IMSLPに公開されているA.ロンゴ編纂のトッカータ集で譜読みをしていて、演奏音源をいっさい聴いた事のない3番に挑戦したところ…。


(5ページある楽譜を読み終えて)
「うーん、この3番はいまいちじゃない」←心の中の対話
「おかしいぁな、A,スカルラッティのフーガは全部いけると思ったんだけどな…」
「…4番も読んでみようか」
(3ページある楽譜を読み終えて)
「3番よりずっと良いようだが…」
「そういえば傑作の1番はどれくらい良かったんだっけ」
(3ページある楽譜を読み終えて)
「うん、これはやっぱり素晴らしい!」
「もう1回3番を弾いてみようか!?さっきは感じ方が悪かっただけかもしれない」
(5ページある楽譜を読み終えて)
「うーん、やっぱり3番はいまいちな気がする…」

…って、1曲の良し悪しを判定するのに、どれだけの譜読み時間と譜読み労力が掛かるんだよオイ😥

まいりました🙇

フレスコバルディ:音楽の花束~主日のミサより、クレドの後のリチェルカーレの別モード

イタリア音楽今むかし(3/6)

以前にアップしたリチェルカーレの別モード。

alio modoは別モード、別法の意味で、近似した主題を別展開した曲。最初のリチェルカーレと違って、2つのテーマおよびその反転型が自在に入り乱れる。どの声部を強調して聴かせるかは、弾き手の趣味の問題(!)で良いのかな??

A.スカルラッティで挑戦

フレスコバルディのピックアップ作品の第1回譜読みが完了して、先週からA.スカルラッティを読み始めた。


以前洗い出した(ピアノ音楽の源流探索2017(補)~A.スカルラッティとツィポリ - メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ)うちの、まずトッカータ1番から弾き始めたのだが、トッカータ部は当初の予想通り面白くないというか、弦楽合奏のスケッチのような印象を受けた。正直なところ、これを弾くくらいだったら息子スカルラッティソナタの中からもう1曲美しいのを掘り起こしたほうがましとさえ思ってしまった。しかし、続くフーガ部に入って状況が一変した。何というか、ルネサンス期の音楽に固有の響きを多分に残した、とても魅力的なフーガと感じた。


そこで、予定していた譜読み計画を大きく変更して、1~10番と11,12番のフーガのみ+実質組曲の11番+単品のフーガ2作品で読んでみようと思う。


約半数のフーガは音源を持っておらず、聴いた事がない曲をいきなり弾いてみるという、ほとんどやった経験のない試み!😲


さあて、どうなるか…。

B.マルチェロ:ソナタト長調~2楽章

イタリア音楽今むかし(2/6)

動画投稿を始めたころに録音した、マルチェロソナタト長調の続き。全2楽章のため、これが終曲(本当は1楽章からattaccaで入るのだが...)。

楽譜が手書き譜しかないうえに間違ってるんじゃないか?と感じる部分が何箇所かあり、少々捏造しました🙏

 

ウィキペディア"中国語の部屋"のピアノバージョン

最近職場で人工知能の話が、ちょっとしたトレンドになっている。

私も仕事の合間にシンギュラリティとか2045年問題とかの話題を色々とかじっているのだが、その中で"中国語の部屋"という思考実験の話を知った。

中国語の部屋 - Wikipedia

この話を考えれば考えるほど、ピアノ演奏学的な視点で極めて示唆に富む内容だと思ったので、世のピアノ愛好家諸氏のために、これを"ピアノ話"に変奏(?)してみようと思いついた。

(以下、ウィキペディア記事の変奏)

バージョン1. Tちゃん(小学生)の場合

両親の希望でコンクールを受ける事になったTちゃん。課題曲で初めてインベンションを弾く事になった。ところが、譜読みをしてみたところ、これまで習った曲とは感じが全然違って、まるでお経のよう。どう弾いたら良いのかさっぱりつかめなかった。
でも先生のところに持っていったら、弾き方を事細かに教えてくれた。右手と左手のバランス、装飾音の弾き方、スラーとスタッカートの使い分けetc.

人一倍努力家だったTちゃんは、やがて先生の言ったとおりに、まるで先生が弾いているみたいに演奏できるようになった。でも実を言うとTちゃんは、このインベンションの音楽に共感する事ができず、それまで習っていたブルグミュラーの練習曲の方がずっとずっと好きだった。

コンクールでTちゃんは、とても見事に演奏して大変良い点数をもらった。

客席で聴いていた人たちからも、おおむね好評だった。一番好意的な感想は「まだ小学生なのに、バッハの音楽を深く理解し、共感をもって演奏している」というもの。しかし一方で「これは指導者の言う事を一字一句守って弾いているだけで、自発的なものではなく外付けされた音楽性である」という鋭く厳しい意見も有った。

バージョン2. Sさん(大人)の場合

次の演奏会で、どうしてもと頼まれて現代音楽を弾かなければならなくなったSさん。しかもリクエストされたのは、かの有名作曲家ジョン・ケージの作品である。ところがSさんは現代音楽が大嫌い。困り果てたSさんは、師匠の門を叩いた。偉大なる師匠は現代音楽にも精通しており、作品の深遠なる意味を滔々と説明し、どうやって演奏すればよいかをSさんに詳細に教え込んだ。Sさんは相変わらずこの作品にいっさい共感できなかったが、師匠の言葉に従うことにした。

コンサート当日、Sさんの演奏は大成功で、聴き手に大きなインパクトを与えた。

Sさんの友人で、この苦労話の一部始終を知っている哲学者は、当日の演奏を聴いて、興奮して叫んだ。

「やはり意識体験は、機能に付随していないのだ!」

その隣で聴いていた友人の言語学者は、思わずこう漏らした。

統語論は、意味論を含まない…。」

その隣に座っていた、友人の人工知能研究者は、こう呟いた。

「強い人工知能は製作不可能だが、弱いピアニストなら幾らでも作れる…。」

さらにその隣にいた、クラシックのコンサートは人生で3度めだったポピュラー音楽好きの友人が、恥ずかし気に尋ねた。

「今のはいったい何だったのですか!?僕には4分と30秒くらい椅子に座っていただけにしか見えなかったんだけど…。」

上手さの所在

音楽的な演奏をする、とあるアマチュアの方の録音を聴いていてふと思ったのだが、「この人は上手いなぁ!」と感じる時、こんなことを考えてみたら上手さの所在が見えてくるのではないか?


・この人が今弾いている曲を3回演奏した時、細部の感じ方にどれくらいの振れ幅が出るだろうか?


・この人が同じ曲を整ったグランドで弾いた時と、調律も狂ったようなアップライトで弾いた時、あるいは強弱のつけられないキーボードで弾いた時とで、演奏はどう変わるだろう?それとも変わらないだろうか?


・まったく同じ曲を、ショパンの作品だと思って弾いたときとシューマンの作品だと思って弾いたときで、果たしてこの人の演奏は変わるだろうか?

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スケッチ画とピアノの狭間で

息子に電車の絵を描いて欲しいとせがまれて、鉛筆でスケッチしながら考えた。

細部の鉛筆運びの正確さって、演奏でいう所のメカニックの精緻さとかミスタッチの無さとかに相当しないだろうか?
そして、投影技法の確かさが様式感とか楽曲解釈の妥当性に、その対象をそう描く事で何を訴えたいかというのが漠然と音楽性に相当するのではないかな?

すると、色んな絵を見れば感じると思うのだが、細部の鉛筆の正確さや投影技法の確かさは、高いほうが良いが、絵から得られる感動と完全相関ではない(むしろ、拙いことで逆にストレートに何かが伝わるという事態さえ起こりうる)。

さらに、絵を教えるという観点から考えたらどうなるだろう。

まず、訴えたいアイデアを持っているが技法を持たない生徒は、教える事で感動的な絵が描けるようになる。

では訴えたいアイデアを持たない生徒を教えて、感動的な絵を描けるようにすることは可能だろうか?

…たぶんそれは可能で、どうやるかというと、先生が、自身で良かれと思う絵を描いて見せる事である(ようは感動の押し売りってやつ!?)。

上手くいくと、生徒は
「ああ、自分が描きたかったのはまさにこんな絵だったのだ!」
と、逆転した時間軸の中で自分自身の内面にあるものを発見すると思う(必ず上手く行くとは限らないが…)。

教えるという事の半分は、本質的にはこんな感じなのではないかな?

@息子限定ピアノ教師(さいきん苦戦中)😥

現代カラス学入門

さて、プッチーニつながりで初めてオペラ全曲盤を買い、これまで名前しか知らなかったマリア・カラスの歌を初めて聴いたのだが、初心者の私でも分かるほど存在感のある声で、声質が重い(何を歌っても音楽が深刻になってしまうような、そんな印象を受ける)。

これは歌い方が個性的なのだろうか?歌手寿命が短かったことからも考えて、現代の合理的な歌唱法からかけ離れた、身体に負担の大きい歌唱法とかなのだろうか??

…などと気になって仕方がなく、ググって調べてみる事にした。

ここに若干のピアノ・オタク的な知見を導入して予測するならば、伝説のカラスを取り巻く状況というのは、おそらくピアニストでいえば伝説のホロヴィッツを取り巻く状況と同じではないかと想像される。

そうすると、検索を続けていけば

(1) 自身は歌わないけれども熱狂的なカラスファンのオペラ愛好家
(2) カラスの芸術性に理解を示しつつ歌い方に関しては過去のものと見ているプロの人
(3) その歌い方を独自で研究し尽くして、ついにカラスそっくりの歌い方ができるようになった、ハイレベルなアマチュア

の3種類の人種に必ず遭遇するはずで、それぞれの意見をもとに立体的な考察ができるのを期待したのだが…。
いまのところ(1)の方々しか見つからない。

おかしいなぁ…🐦

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プッチーニ:小ワルツ

オペラ作曲家の小品(4/4)
イタリア音楽今むかし(1/4)

…そんなわけで、
隠し味程度にムゼッタ色の入った小ワルツを…。

youtu.be

言語の壁または知らぬが仏~プッチーニ「ラ・ボエーム」との邂逅

"オペラ作曲家の小品"の最後に20世紀イタリアで最高のピアノ曲作曲家プッチーニを弾いてみようと思っていた。
ピアニスト関孝弘さんの「イタリアの小さな物語」というCDを持っていて、プッチーニの独奏曲全6曲が収録されている。
その中に、1894年に作曲された小ワルツ(Piccolo Valzer)という小品があり、最初に聴いた時は、弾いてみたいと思うほど惹かれなかった。

CDの解説を読むと後年プッチーニはこれをラ・ボエームに転用したという。
"私が街を歩けば…"通称ムゼッタのワルツ。
私はこの編曲版を耳にして、オーケストレーションされた音楽にすっかり魅了されてしまった。

早速私は、関孝弘さんの校訂した楽譜(全音)を買ってきて、小ワルツをさらいはじめた。
ところが、何か違う…。
小ワルツとムゼッタのワルツは、まるで、見た目がまったく同じなのに性格が異なる双子の姉妹のようで、小ワルツの楽譜を読めば読むほど、音楽の方向が違う。
私が好きになったのは、
【もの静かでちょっと物足りない小ワルツ】
ではなくて
【ルバートかけまくりのロマンティックなムゼッタのワルツ】
の方だったのだ。
これはもうピアノ伴奏譜を探してきて編曲しようかと、真剣に悩んだ。


さて、そんなこんなでピアノ曲以外のプッチーニに興味を持ってしまった私は、オペラのCDなんでバロック物をちょっとだけしか持っていなかったのだが、この機会に「ラ・ボエーム」全曲盤をえいやっと衝動買いした(カラスがミミを歌ってるやつ)。
(昭和生まれの人間の悲しい習性なのか、私は好きな曲は手元に音源を持っていないと落ち着かない)。

ところが全曲盤で同曲を聴くと、ムゼッタが歌っている後ろで、ミミやら男性やらが、何かツッコミのような?対旋律を入れているのが気になる…。

これは何を言っているのだろう?
そういえばムゼッタが歌っているのは「昔の恋人マルチェロの気をひくための歌」とだけ知っていたが、歌詞がどうなっているかは知らなかった!イタリア語で何を言ってるんだろう??

↓リアルタイムの対訳表示版↓

がーん😱ドン引き…
何ですか、この超!自意識過剰なヒトは…。

靴を買いに行かされたうえ捨てられるアルチンドロおじさんが可哀そう😫…。

 

え?編曲の方はどうなったかって??

 

ムゼッタって性悪っ…😱

ショウワルッ…😨

小ワルツ😃に落ち着きました…。

ラモー:第1組曲より前奏曲

オペラ作曲家の小品(3/4)

学生だった頃、マルセル・メイエルの歴史的な全曲録音を聴いて、多大な影響を受けた。
ピアノによる録音もだいぶ増えてきたように思うが、ピアニストの興味は中後期の組曲に集中しているように思う。個人的には第1組曲の方がピアノ向き(後期作品の方がチェンバロ向き)に感じるが、どうだろう?

動画用の曲としては初めて3ページのものに挑戦して、なかなか大変だった。
楽譜はベーレンライター版(全音ライセンス)で、後半で転調する時の音の動きがメイエルの録音と異なっている。
致命的な音抜けとミスタッチが1か所ずつ。主題に入ってからのテンポが少し遅すぎる気がする(これ以上速く弾けないのです…泣)。

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メトネルで起こった事をソナタに説明しよう…

好きな曲を全部譜読みしてみよう計画が進み、メトネルソナタの順がまわってきた。


十数曲あるソナタのうちで、現時点で素晴らしいと感じるものが3曲あり、とりあえずIMSLPにアップロードされているpdfをA4に印刷して立ち向かった。

しかし…。

 

音符が小さい😣!

 

楽譜をかじりつくように見入らねばならず、読み始めて数ページにして「こりゃだめだ」と直感。

音符が大きくて読みやすいのを期待して、Doverソナタ全集上下巻を、amazonでえいやーと衝動買いした。

 

今日届きました、はい↓(同じページで右:Dover版、左:A4印刷譜)

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音符の大きさ、変わんないじゃん😠!

 

【まとめ】

買いそう😃(回想ソナタ op.38-1)
 ↓
悲劇的😭(悲劇的ソナタ op.39-5)
 ↓
お財布だけがskaska👛😢🈳(Sonata-skazka op.25-1)

シューベルトの軍隊行進曲

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シューベルトの軍隊行進曲を聴くと、

いつも心の中で、

この…

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「"さっチョコだち"の歌」を歌ってしまうのは、

私だけでしょうか…!?😓

♪さっチョコだーちーさっチョコだーちーランランランランラー♪

リュリ:やさしいうた

オペラ作曲家の小品(2/4)

井口基成さんによる春秋社世界音楽全集の第1巻バロックピアノ曲集の冒頭を飾るのが、この「やさしいうた」を含むリュリの4曲。
チェルカスキーが1982年サンフランシスコ・ライヴで弾いた演奏した音源がある。
その解説によると、組曲の方を成している4曲全てが、オペラまたはバレエからの編曲らしい。

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夢の中のハノン

今朝、私は夢の中で、かの練習曲の作曲家ハノンに会った。
いかにも学研肌の紳士であった。
ハノンは私に、だいたいこんな事を話した。
(しかし私は、何語を聞いていたのだろう?)

「私がショパンのピアニズムを理解していなかったと後世の人々に言われるのは、全く不本意な事である(かの大芸術家のピアノ奏法を研究しなかったわけがなかろう)。ただショパンの弾き方が他とはあまりにかけ離れていたために、従来の奏法による練習曲集とは別にして、1冊の練習曲集にまとめる必要があった。The Virtuoso Pianistは実は前編であり、The Virtuoso Chopinistこそが続編であったのだが、戦争で消失して、前編だけが残ってしまった。これをあなたにだけ特別に見せるから、皆に広めて私の名誉を回復してほしい」。

そうして彼は、1冊の楽譜を出してきてくれて、私はそれをくい入るように見つめた。

だが、残念ながら最初の数ページをめくったところで私は夢から覚めてしまい、今見たものを記憶に呼び戻そうと必死になったのだが、最初の1ページしか思い出せなかった😥

だいたいこんな内容だった😱

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