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メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

イグムノフのショパン:ソナタ3番他(Dante)

死の前年、1947年のライヴ録音。演奏はミスタッチがところどころに聴かれるのだが、音質はAPR復刻のクライスレリアーナを遥かに凌ぐ。

イグムノフの魅力は(ライナーノートにも指摘があるように)ドイツ正統型の音楽を造形する奏者なのだが、甘美さよりも幻想を表出するピアノに、これぞソ連のピアニストと思わせる暴力的なまでのフォルテが接合しているところで、前半のベートーヴェン:op.10-3のソナタを大変面白く聴くことができた。

後半のショパンソナタ3番のほうが、演奏が若干荒い。透明な弱音で歌われる1楽章第2主題に心打たれる。