読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

エマールのメシアン:幼子イエスにそそぐ20のまなざし

その知名度の割に私の苦手な作品で、ダメもとで購入したのだが、大変良い買い物だった。今後「まなざし」を聴く際には真っ先に手に取る盤になった。

エマールは、大変美しいリゲティエチュード集を聴いて以来、気になるピアニストなのだが、この「まなざし」を聴いて確信したのは、響きの色彩感、というよりかは和声感が傑出して優れている音楽家だという事である。これはブレンデルの弾くブゾーニを聴いても同じく感じる事なのだが、現代音楽である種の音塊を弾いた時に、ほとんどのピアニストが「不協和音」を奏でるのに対して、彼らのピアノは「取り消された協和音」「打ち消された協和音」を聴き手に感じさせる。これは凄い事だ。

エマールが弾く限りにおいては、大嫌いな現代音楽でも再度耳を傾けてみる価値がある。次はアイヴスいってみようかな…。