読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

ピアニストが見たピアニスト(青柳いづみこ)

読書

ネットで合理的奏法を調べていて、思わず膝を打つ言葉に出くわした。

『鍵盤を底までしっかり弾くと、指が疲れる』

正に、その通り!

ハンマーの動作ポイントを超えて底までしっかり弾くと、底からの反作用の力を指がもろに受けて、疲れるのである。

最近ようやく身にしみて実感するようになったこの原理をもって、昔から所有している青柳いづみこさんの「ピアニストが見たピアニスト」のポリーニアルゲリッチの奏法を比較した箇所を読み直したところ、ようやく真意を掴み得た気がする。

青柳さんは、p.129-130でこのような事を述べられている。

ポリーニは、速い音型でも一度根元の関節で受け止め、次の指につなぐ。速いパッセージでのアルゲリッチは、関節できちんと受け止めないから、信じられないようなスピードが出る』(が、タッチが不鮮明…とこの文は続く。以上、自由に要約)

ポリーニが受け止めてアルゲリッチが受け止めないと言っているのは、鍵盤の底からの反作用の力であって、なぜアルゲリッチが受け止めないかといえば、底まで弾いていないのである。

私は今の年齢になって、ようやくこの事態を正確に認識した。

→願わくば、あと10年早く気付きたかった…○△×。