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メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

ゴルノスターエワのショパン:ソナタ集(REVERATION)

今日聴いたCD

教育者として夙に有名なゴルノスターエワのピアノを初めて聴いたのだが、大変に面白かった。

1929年生まれの奏者で、世代でいうとソ連の戦車ピアニズムの全盛期である。実際ここに聴かれる強奏時の轟音の素晴らしさは完全にソ連のピアニストのものなのだが、他方、弱音主体で奏でられた、例えばソナタ3番1楽章第2主題の歌い方は、完全に現代のピアニストの音域(とおそらく奏法)のものだ。

この奏者の中には、古い奏法による音楽と最新の奏法による音楽が見事なグラデーションを描いて融合されている。私は今までこのような有り方をしたピアニズムを、聴いた事が無かった(強いて言えば、この前聴いた最晩年のイグムノフが近いか!?)。

1986年の録音ながら音はいまいちで、特にソナタ2番に露骨なつぎはぎの後が聴かれる。