メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

神童ピアニストのCDデビューに思う事

最近立て続けに「牛」の字のつく神童ピアニスト、即ち牛田智大さんと牛牛さんのCDを聴く機会があったのだが、演奏の話は置いておいて、いや、演奏が素晴らしいからこそ、せめて十代後半になるまでは周囲がそっと見守ってやる事ができないものかと思うところ大であった。

ひとつ目の理由は、やはり才能と言うのは諸刃の剣であり、大きければ大きいほど本人に害をなす可能性があるので、その才能を十分に受け止める器が育つまで、周囲の大人が守らねばならないと思うのだ。

理由ふたつめは、人生には本人の力量とは全く相関が無いトレンドと言う波があり、本人が音楽家として順調に右肩上がりに成長したとしても、世間からスポットライトが当たる時期と回数には限りがある。その貴重な1回が10才かそこらで来てしまう音楽家の、その後のキャリア形成に与える影響を、周囲の大人たちは熟考した方が良い。

少なくとも私の息子が神童であったら、こういう状況は絶対に避けさせると思う(しかし、彼は目下メトード・ローズ上巻に苦戦中で、その心配は無さそうだ…)。