メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

高い椅子で練習してみて2つの発見(2)

【発見その2】ポジション移動がしやすい

ショパンの曲でしばしば要求されるポジション移動(op.10の練習曲でいうと1番や8番の基本音型)が、驚くほどしやすい。これは大きな発見であった。

その理由は恐らく、この椅子の高さで鍵盤に指を置いた時には、自然と、白鍵と親指の角度が水平から20度くらいになる為と思われる。

なぜ、親指がある程度立っていた方がポジション移動しやすいのか、良く分からない。

良くは分からないのだが、絶対に関係があると直感したのは、ショパンが生徒にピアノを教えた時、基本的な手の配置として、12345指を従来のCDEFG(白鍵のドレミファソ)ではなくEF#G#A#Cに置いて弾かせたという話である。

私の手に限って言うと、12345指をCDEFG(白鍵のドレミファソ)に配置した場合には白鍵と親指の角度が水平に近く、EF#G#A#Cに置いた場合には親指がある程度立つ。

実のところショパンは、この手の配置と、それが自然になされる鍵盤と腕の位置関係(つまり私の場合には、この高すぎるほど高い椅子)で弾かれることを前提として曲を書いたのではないかと思ってしまった。

それくらい、op.10-1が弾き易い。

私はこの事に気付いて、以後、日課になっていたop.10-1のリズム練習を、一切やめた。