メメント・モリ、あるいはピアノにかんするエトセトラ

私が人生で出会ったもの・考えたこと

ピアノ音楽の源流探索2017~チマローザとクレメンティ

チマローザ(1749-1801)

・楽譜:関孝弘さん校訂によるソナタ全集が全音から出ている(上下2冊)。

・音源:同じく関孝弘さんのピアノによるソナタ全集と、スグリッツィのフォルテピアノによる選集を、私は交互に聴いている。

ソナタ27番(変ロ長調)が有名だが、ほかにもすぐれた作品が多い。約半数のソナタが、前後の作品で多楽章構成が意図されている可能性が研究されていて、例えば27番は26番とペアになっている。しかし、個人的にはあまり気にせず、好きな作品だけ単独で切り出せばよいと思う。

 

クレメンティ(1752-1832)

譜読みリストを構想した当初、クレメンティソナタホロヴィッツRCAにモノラル録音した3曲だけ聴いており、特に読みたいと思っていなかった(クレメンティの志向した音楽は後にベートーヴェンによって完成されており、ベートーヴェンソナタがあれば十分と思っていた)。

しかし、そんな私のクレメンティ感を激震させるような録音に、ほんの2週間前に出会った。それは、シュタイアーがブロードウッドで弾いたソナタ集の演奏である。この録音の成功の要因はやはり、クレメンティが想定したものにかなり近い楽器を弾いている事と、シュタイアーの和声感の見事さだと思う。

現代楽器で弾いた時に、この味わいがどの程度再現できるのか疑問に思っているのだが、短調の有名な3曲(op.13-6、26-2、34-2)は読んでみたいと思っている。